2011-05-17

落語における『つもり』の具現化 〜聴かずに死ねるか!《第十八話》〜

桃月庵白酒
“だくだく”

この噺は、絶対に高座でライブで見るべき。
アクション活劇だから・・・

この噺は“究極のくだらなさ”が凄くいいのだと思う。
からだを張って“究極のくだらなさ”を演るのだ。

で、この噺のキモはなんなのか・・・

そもそも落語には舞台装置というものが無い。
つまり、観る側が噺家の芸によって、
「芝の浜で魚勝が一服している」のを観ている『つもり』になり、
自分も幽霊と丁半博打をやっている『つもり』になったりするのである。

で、噺家の芸レベルが高ければ高い程、
観る側にとって『つもり』が『観た』『やった』・・・
とリアルな体験に近づいていくのである。

その、『つもり』を“究極のくだらなさ”において具現化しているのが、
この“だくだく”だと思う。

名人と言われている噺家さんも、わりと演っていたりするらしいが、
桃月庵白酒のしか観たことは無い。
でも、白酒師匠には合っているように思った。
凄く面白かったし、
『つもり』ではなく、本当に師匠はだくだくだった(汗だけど)。

あ、何が“くだらない”のかは、
観てのお楽しみ・・・




今宵も一献、だくだくっと呑んだつもり〜。

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