2009-12-25

落語におけるサンプリング 〜聴かずに死ねるか!《第十二話》〜

五街道雲助
“芝浜”

年末ですなぁ。
やっぱりコレ、高座にかかりますよね。

今まで実際に高座やDVDなどで、
古今亭志ん生
春風亭小朝
立川談志
柳家権太楼
などの“芝浜”を体験してきたが、
雲助版は斬新な“芝浜”という印象でした。

なんつったって、おかみさんがCOOL。
「おまいさん」とか「おまえさん」とか言うところを
「おまえ」だもんね。

ラストは泣かせに入らない泣かせの演出。
しかも、おかみさんご懐妊。

んー、こりゃぁいい“芝浜”を体験できたなぁ・・・

しかし、一番のお気に入り場面は、
当日の客層を考慮してか、
“風呂敷”のサンプリングが入ってたところ。

ま、当然掛け取りの場面なんだけど、
「あれっ? もしや・・・」と思っているうちに、
“風呂敷”のサゲ場面にすり替わって、
でもスムーズに“芝浜”に戻って行く、と。

こういうのって、知ってる客は思わず心の中で、
「やりやがったな畜生めぇ」と毒づきながらも、
顔はニンマリ、になってしまいます。

心憎い演出というだけでなく、
それが分かった自分を褒めてあげたいんですなぁ。
単純なモンです、好き者って。

おかげで、良い年越しができそうな心持ちになりましたが・・・




「夢になってもいいから、呑んじゃおうか」

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